IUIに対する夫の気持ち

不妊治療に対して、とても協力的な夫。

私が英語がまだまだ苦手なこともあって、病院に行く時には、ほとんど専属通訳としてついて来てくれます。ちなみに、頼めば大体の病院では、電話の通訳もつけてくれるはずです。

夫の会社も、妻が病気で、とか、子供のお迎えが、とか言うと、みんな快く送り出してくれるいい所で、仕事に忙殺されていた日本にいた頃なら、こうはならなかっただろうと思うと、言葉や金銭面で不安はあるものの、二人三脚で治療が出来るアメリカで、治療をスタート出来てよかったと思っています。

さて、先日、専門医との面談の結果、予想していたIVFではなくIUIをやってみるという話になったと書きましたが、その夜、会社から帰ってきた夫が、少し自分の気持ちについて語ってくれました。

まずは成功率の低さへの懸念。

一説によると、IUIの成功率は5~10%ほどしかないとか。

まぁ、タイミング法の延長と考えれば、自然に授かるならもうとっくに授かっているのではないか、という気持ちも分かります。

それに、IUIに3回分払ったら、充分IVF一回分くらいになるんじゃないか、と、それなら最初からIVFから始めたほうが効率的なのではないか、とのこと。

う~ん。

こればっかりはやってみないと分からないので、結局二人とも答えが出ませんでした。

 

もう一つは採取された自分のムスコ達に対する、これまた複雑な気持ち。

IUIでは、採取後に洗浄・濃縮されて子宮内に送り込まれるという方法を取りますが、夫いわく、家で採取するにしろ、病院で採取するにしろ、それってエッチなビデオなり雑誌なりを見ての結果であって、そこに私に対する気持ちは入っていないんじゃないかなぁ、と。

これを聞いて、あんまり可愛くて、最初に大爆笑してしまったのですが(ごめん、夫)、夫の言い分にもなるほどなぁ、と思ってしまいました。

結果と過程。

これって、生きていく中でも常にどちらを優先させるか、難しい選択だったりしますよね。

今回の治療に関しても、「愛の結晶」である子供が出来ることに重きを置くのか、

それとも、子供が出来るまでの過程があってこそ、子供が「愛の結晶」として誕生すると考えるのか、難しい判断だと言えます。

今回の不妊治療、決して焦って始めたつもりはなかったのですが、それでも夫婦とはいえ他人ですから、自分とはこんなに意見が違うことを痛感しました。

目的地は一緒でも、道は幾通りもある、夫の気持ちを聞いて、IUIへの気持ちが少し揺らぎました。